再掲載 昔語り。

笹井文男というレジェンド

年末に旧知の弁護士と会いまして、その総括と展望を久しぶりに聴きました。
まだ裁判官をされている方の昔話をされていて、また同時に一緒に年を重ねたわけですが、
最近の事件の話題が昔の民事事件の回顧と反省となったわけです。
内田マイク、東山商事、佐々木利勝(保証書手配人)、中山正義(エメラルド地所)などなどの
消息をかたるなかで、福田尚人刑事事件判決については弁護士も感慨が深かったようです。
これらはすべて民事訴訟の相手方でありました。
また、原告側で受任した事件が不可解な経緯になったこともあり、最近の川崎東田町の事件で
でてくる人物群の事件については、受任した当時理解が足りなかったと反省になるわけです。
そういうなかで、第一勧銀支払場所の約束手形事件が最近の地面師事件犯人との関係で
話題になり第一勧銀麹町支店税理士事件を通じてみずほ銀行及川幹雄事件にはなしは
及ぶわけです。
事件の本質と現象と歴史を考える上で参考になったわけです。
以下、みずほ事件につながる笹井文男。

1 笹井文男(矢崎産業)とアデランスとセブンスター
sasaifumio
上記中央が最近の笹井文男とか。
笹井は高円寺南で不動産屋をやっていた。
矢崎産業は優良企業矢崎総業と一切関係ないです。
三菱グループを騙る三菱アーバンと同じ。
杉並の不動産詐欺事件で話題となったが笹井にとっては地の利がある場所と言える。
この笹井はバブル崩壊後占有屋もやっていてその占有していたビルがアデランス根本のビル。
このアデランスが新宿若松町物件を手に入れたと聴いていたわけで、佐々木利勝事件と重なる
次第。まあ根本社長は仕事の出来る蓄財の上手な人と言うことです。
さて、笹井文男の事件は受任していませんが、当時2000年頃この人物が専売公社のタバコ
セブンスターを売り歩いていたことは過去の報道にある。
そして、新宿2丁目で占有していたビル内に大量のセブンスターを保管していた。
この笹井と埼玉の証券会社の社長が持ち歩いていたのが、
一部上場名門企業I社振出人の約束手形8000万円余です。
支払場所は第一勧業銀行某店。
この約束手形を割りたいと相談に来たのが鳩ヶ谷あたりの産廃屋W。
話を聴いたとき、I社の約束手形が存在することに驚き、
同時に存在したとして取引手形か融通手形かを訝り、さらに笹井がなぜその手形を割ろうという
のか理解できない。
I社が支払手形を切ると言うことはこの場合I社の信用に?が灯り、さらに、
約束手形を切るならむしろ信用手形であればかえって理解しやすいわけです。
これが当時の常識と思う。
さらにWが出てくる理由が埼玉A信用金庫に口座があり、手形を割っているとのこと。
産廃屋が代金を手形で受領することはあり得て、A信用金庫で手形を割れるWはそれなりに
仕事をしていた。しかしI社の手形の取引の輪に加われないでしょう。
それでもカラーコピーの手形をみると変造偽造手形にありがちな体裁ではない。
それでも当方のアドバイスは間違いなく事件になるから関与するなです。
それでも色々あったようで、
Wはその手形をA信用金庫で割ったようです。
A信用金庫は、I社手形を5000万位で割り引いた。
これはA信用金庫が担保として手形を評価しているわけで、通常の割引ではない。
(そうであるなら、8000万くらいだすでしょう。)
さて、支払い約束期日が近づいた頃、その手形が偽造であると。
A信用金庫からWに連絡が来た。
ここでWが再度相談にきたわけです。
当時制度融資で5000万まで銀行が資金を出している事実はあった。
そういう背景があると感じていましたが、A信用金庫が手形番号で存在を確認していたのに、
最終的に実は偽造であったとなると、本物の約束手形が存在していたことになる。
(ここらあたりはこまい銀行実務でしてわかる人にはすぐわかる。)
整理しますと、
①本物の約束手形は存在していた。(その現物はI社支払先会社金庫にある)
②第一勧銀手形用紙をつかい、本物の手形と瓜二つの約束手形が、
5枚程度市中に流れ出ていた。
②-1
こういうことはあり得ないのです。同一番号の手形用紙を第一勧銀が複数発行していたら
別ですが。
②-2
しかし、当時1000億とか、意味不明の第一勧銀預金小切手流通とか、外国送金事件とか
第一勧銀周辺で類似事件が取りざたされていたのは事実。
③Wは笹井と埼玉証券会社(倒産、預かり金を社長が持ち逃げ)から手形を受け取り、
割り引いて自分の利益を喰った残余を笹井等に渡した。
ところが、手形が偽造であれば、結果的に喰われたのはW
こういうことです。

WはI社振り出しの約束手形金請求をしたいと言うことで相談にきたわけです。
ポイントは手形が真実の物かどうかです。
ア 手形用紙は本物。振出人も実存する。(I会社内規の振出人)。
イ 印影も本物。
当然Wはそう主張するし、手形はまったく偽造とは思えない。

ここで、手形法が云々という議論はしないのが、正しいアドバイス。
事実確認が先です。
まず、同種の手形を受取人が持っている事実がある。
北朝鮮製偽ドル紙幣偽造のように、本物と寸分も違わないものでも、
この場合、約手受取人が手形を持っている以上、裁判所がW所持の手形を真正と認めない。
(真正の手形は一枚しかないはずだから)
だから、I社に手形金を法的に立証して請求できないと説明する。
すると、Wは手形を回したら問題ないでしょうと聴いてくる。
これがWの本音です。
ともかく、手形を回せば、手形の真偽を誰かが裁かねばならない。
そうすると、I社に不渡りとか、銀行に責任がとなる。
(I社が8000万を銀行協会に供託すれば、Wが原告にならないと意味ない。
Wに訴訟費用はないし、)
騒ぎになれば困るだろう予測であります。
(相手が困らない場合は考えない性格。)
相手側が困るから、金は持ってくるだろうというのがWの意図です。
A信用金庫がWに手形偽造と告げる前に手形を通常の方法で入金していたら、
問題を相手方になげただけで、Wは権利行使をしただけ。
この場合、偽造かもしれないと知りつつWが手形を回すと、手形事件の当事者であって、
第三者ではない。重過失故意はなくとも流れで共犯になりかねない。
そういうことは自己責任でやってくださいと、判断すること自体が犯罪の幇助になりかねない。
そういうわけで答えを留保してWの相談は打ち切ったわけです。
その後このことが新聞に出ていたから事件にはなったのでしょう。
Wは行方不明(逃亡)になったようです。Wの悲劇ならぬ、喜劇です。

Wは逐電したか、逮捕されたかは知らない。田舎でこう言う事件を起こすと
そこで生活はできなくなる。
バブル崩壊で矢崎産業は崩壊、結果社長笹井は占有屋もすれば偽造タバコも売る。
意味不明の約束手形も持ち歩く。
こういうあたりが、光建設坂上雅夫に似る。
こういう笹井と占有屋という業界繋がりで、事件の相手方と笹井を知ってたわけですが、
思い起こせば笹井は偽造タバコも売っていた。
その後10年以上たって地面師事件の一員で逮捕されていた。
それが新橋4丁目事件周辺人物群と重なるわけです。
さてここで川口鳩ヶ谷のWを思い出す。
当時の事件で第一勧銀麹町支店ヤドカリ税理士事件で相談もあった。
第一勧銀は支払場所であるだけでも、
奇妙な第一勧銀手形小切手事件とかヤドカリ税理士もでてくる。
第一勧銀とI社の社会的評価信用を勝手に思い込んだWが結果的に騙される。
第一勧銀にWが直接なんか聴いた事実はない。
Wが勝手に第一勧銀を妄想しただけ。
こういうところが及川幹雄事件と瓜二つです。
都市銀行被告にして訴訟を起こすことはできて、都市銀行も負けることもある。
しかし、
誰かが死ぬと「それしか考えられない妄想理論」で「殺したのは銀行となり」
キラーバンクと言われるみずほ銀行という存在があるのか。
こういう思考傾向を銀行妄想という。
(いかなる合理的説得でも訂正できない念慮の場合と、銀行妄想の裏に別の目的が
ある場合がある。)
つまり、存在しないものを被告にしても裁判にならない。
及川幹雄がみずほ銀行なら裁判になる。
存在する事実は何か。
及川とみずほ銀行のどの部分が一致するか、あるいは一致すると擬制できるか。
こう言う事実を見極めるのが訴訟代理人の役目です。
結果は裁判所が出す。
みずほ銀行のどの部分がキラーバンクなのかよくわからないのですが、
合理的理由なく銀行を攻めると、何されるかわからないから、
約束手形所持人Wにも関わらない。チキンなわけですな。
都市銀行被告事件で勝訴することもある。理由が存在すれば。
その理由と立証ですよ。今年の課題は。みなさん頑張って貰いたい。

2 笹井文男と高橋利久。
こういう話題になると、弁護士が、
ところであの佐々木利勝は何処にいるとなる。
こういうことが業界では大事でして、福岡勇次の名前が出たり、
有名金主の名前が出ると、注意回覧板を回したりする。
そういう過去の事件のファイルの中に新橋4丁目事件もある。
ところで
佐々木利勝はやはり代々木周辺にいるとか。
...ψ(。。)メモメモ... 
本当かもしれない。


しょうもない昔語りでありますが、
「またお前か」という経験値は大事だと思います。

皆さん今年は、いや今年も変わらず気をつけてください。健康第一。




参考にこういうのもいるこましのまこちゃん。三木さんとか、ゆうたったらしい。笹井さんに

2017年11月8日配信<0510archives>「震災を“食い物”にした老詐欺師・三木誠が遂に逮捕!」<事件>


"詐欺のレジェンド"に懲役3年の実刑判決!


 「根っからの詐欺師」とは、こういう人のことをいうのだろう。

 三木(旧姓・篠原)誠、御年84歳――。

 「娑婆と刑務所を出たり入ったり」と、表現される犯罪者は少なくないが、三木の場合は圧倒的に刑務所にいる期間の方が長い。

 1985年10月、青森県むつ市で5億円強奪事件が発生し話題になったが、当時、篠原姓だった三木は、主犯格として裁かれ、懲役11年の刑を受けて服役した。

 出所後、すぐに小切手偽造、手形詐欺事件などを引き起こして逮捕・起訴され、2000年に懲役11年の実刑判決を受けて、岐阜刑務所で服役した。

 出所したのは12年12月である。

 そこから手を染めたのが震災復興絡みの“仕掛け”である。「ボランティア活動をやっている(やりたい)」といって資産家に近付き、資金提供を受ける。あるいは、補助金付きの事業を手がける。

 それから4年余りが経過。各地で“悪評”を撒き散らしていたが、今年2月21日、宮城県警石巻署に逮捕された。

 逮捕容疑は詐欺未遂。三木は、配下の唐島基成(52)、徳田貴光(43)とともに、宮城県東松島市の68歳の男性に対し、「外国のカネを使って復興支援をしたいが、口座から資金を引き下ろすのに諸経費が必要。ついては資金支援して欲しい」と、100万円を振込送金させようとした。

 未遂だし金額も小さいが、詐欺の常習犯であり、公判になれば厳しい結果となることが予想される。

 また、多くの余罪があり、今後、他の事件に発展することも考えられる。

 長身で背筋が伸び、80代には見えないといわれる三木だが、実刑判決を受ければ、これからの懲役は辛いものになるだろう。

 娑婆より長い服役生活を思えば、「凄腕」といっていいのかどうか疑問だが、懲役という結果はともかく「騙しのテクニック」は超一流である。

 岐阜刑務所の受刑者であった時から目を付けていたのが、宗教法人「幸福の科学」大川隆法総裁の前妻・大川きょう子女史である。

 出所後、すぐに、震災後、「みちのく衛生の会」というNPO法人を立ち上げ、ボランティア活動をしていた大川女史に電話をかけ、「自分も手伝いたい」と持ちかけ、翌年1月には面談、1億数千万円を引き出している。

 どうして簡単に騙すことができたのか。

 次のように申し向け、巧みに相手の“欲”を刺激するからだ。

 「香港のナンバーアカウント口座に150億円以上のカネがある。ただ、(懲役で)長期間不在だったので口座を凍結していたこともあって、簡単にカネを下ろせない。当面の活動資金として、カネを貸してもらえないだろうか。凍結解除になれば、どんなお礼でもするから…」


とにかく、カネは借りた方が強い。

 一度、貸すと、関係を切られ取り戻せなくなるのが怖くて、ズルズルと借金の求めに応じてしまうのである。

 三木に対する大川女史の債権は7億5000万円にも達したが、三木は、弁護士を通じた大川の返還要求に対し、「返すつもりはあるがカネがない」と回答するのみ。要するに踏み倒しである。

 大川女史だけではない。

 出所後、上野・御徒町界隈を根城にしていた三木は、小料理屋の女将、スナック経営のママなどからもカネを借り、ボランティア活動に引き込んだ。

 篠原から三木姓となったのは、13年6月、当時、スナックのママだった女性との婚姻によるものである。

 三木と大川女史の決裂は、いつまで経っても口座が開かず、返済されない借金問題が大きかったが、そのほか収益活動はしないハズなのに、三木が夫人を代表にコールセンター事業を始めたことも原因だった。

 コールセンター事業とは、「震災に伴う国の雇用創出事業を利用した詐欺まがいの会社」と、後に叩かれた「DIOジャパン」(代表は日清紡時代に元社会人卓球チャンピオンになった本門のり子)と組んで設立した「おいらせコールセンター」である。

 この会社を巡っては、14年11月、町と交わした補助金に関する契約関係書類が、山梨県でパチンコ屋を経営する会社に流れていたことが判明、町で大騒ぎとなった。

 書類は、山梨の会社を信用させるために担保替わりに預けたもので、後にこの会社は三木らを刑事告訴、一時は山梨県警が捜査に当たっていた。

 そして、「おいらせコールセンター」の事務局長を名乗っていたのが、今回、一緒に逮捕された徳田だった。

 詐欺師人生一直線!――事件化こそしなかったが、秋田県の有名観音像を巡る詐欺未遂事件など、小誌が知るだけでも余罪は数件ある。


 遵法精神の欠片もない三木が、再びの懲役生活を迎えるのは間違いなかろう。(敬称略)【卯】


    ※仙台高裁が1審判決(懲役3年の実刑)を支持して控訴棄却!

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